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ピラーの磨き傷、擦り傷を目立たなくさせる方法を知る!
キズがたくさん入っているピラーがどこまでキレイになるかやってみます。
新車なのに洗車をしたらピラーにキズが入りました…
中古で買った車のピラーのキズが気になるんです…
といった相談が相次いでいるので、あらためて解説です。
かなり深刻な状態になったピラーを施工したときの様子はこちらです。
仕上げ前の状態をチェック
日陰で見ると分かりにくいですが、明かりを当てると浮き上がります。
用意するのは「ピッチレスコート」
直ぐに使い始められるスポンジ等が付属します。
- スポンジ(大:1個 小:1個)
- 竹串(1本)
以下のタオルは別途ご用意ください。
- 拭き取り用タオル
拭き取り、仕上げ後の状態チェックに使います。
施工時の写真で登場するようなタオル、または一般的なフェイスタオル、それらに似た柔らかいタオルをご用意ください。
気になる傷があっても目立たなくさせることはできます。
コンパウンドが入っていませんので、汚れを落とすことはできても傷やシミを削り取るように除去することはできません。
それでも、汚れを落として傷を埋めてピッチレスコートの成分で表面を覆うことで、艶を出して目立たなくさせることはできます。
事前準備
まだ使っていない新しいスポンジは固くキズを入れやすいので、新品スポンジを使う場合は、事前にスポンジにピッチレスコートを馴染ませて表面を柔らかくしておきます。
また、初めてピッチレスコートを使う場合は、スポンジを押さえる力加減や、これから頻繁に出てくる「スポンジ戻し」の練習をしてください。
いきなり本番は危険です。
はやる気持ちを抑えてスポンジ作りと練習をしてから挑みましょう。
施工手順
ピッチレスコートが持つ「汚れを落とす効果」「キズを埋める効果」「艶を出す効果」を十分に使います。
使い方はスポンジで塗って、タオルで拭き取る
ピッチレスコートの容器をよく振ってから、容器の口にスポンジをあてがったまま1度上下に振ると、適量がスポンジに付きます。
ここでは、使い込んだスポンジを使ってます。
キズの入りやすい素材は、新しいスポンジを使うとキズを入れてしまうので、しっかりスポンジを作りつつ力加減を練習してから挑んでください。
いきなり本番は絶対にダメです。
傷が入ってもいいような車や身近にあるプラスチック製品でたっぷり練習してから挑めば、スポンジもいい状態になり、力の入れ方にも慣れるでしょう。
以前、スポンジを作らずにいきなりプラスチック製のバイクのボックスを施工してキズを入れてしまった人がいました。
商品を受け取ってすぐにバイクのタンクに使ってキズを入れた人から、お怒りのメールが届いたこともありました。
事前にスポンジを作らず、力加減の練習もせずやった結果、擦ったキズを入れてしまったのです。
気をつけましょうね。
力は軽く押さえるだけで、しっかり塗ります。
「擦る」のではなく「塗る」「撫でる」です。
スポンジがほとんど潰れないほどの力加減を心がけてください。
ピラーのすぐ横にはガラスやゴムがありますが、ピッチレスコートが付いてもシミや劣化の原因にはなりませんので、多少付いても気にしないでください。
ガラスの場合は油膜になって見づらくなることがあるので、それは後の工程で窓ガラスコートを使って除去します。
縦横円を描くように塗るのは、様々な方向に入ったキズに対して、様々な方向から塗ることでキズを埋めやすくするためです。
作業に余裕があったら、実際に縦だけ、横だけ、円だけで塗った場合と比べてみてください。
多少違いが出るはずです。違いが出ないこともよくありますけどw
「スポンジ戻し」がキレイに仕上げるコツ
ここからピッチレスコート独特(だと思う)な工程です。
使うスポンジの表面にピッチレスコートがあまり付いていない部分を使います。
ピッチレスコートがあまり含まれていないスポンジの面を使って、余っているピッチレスコート(モヤモヤっと白く残っているやつ)を吸い取ります。
そして、先ほどまで見えていたキズがだいぶ埋まって目立たなくなりました。
写真で見ると、どうしても実物よりも綺麗に写ってしまうので、できるだけ実物のように見える写真だけ採用しましたが、いかがでしょうか?
あとは同じようにやるだけ。
塗っているときにスポンジが引っかかったり重く感じる時は、ピッチレスコートが足りていませんので、1回だけ軽く付けましょう。
不安なときも付けてください。
無理は禁物です。
(ここではスポンジの裏面を使いました)
ここまでで、右上を残して仕上げが終わりましたが、右上は動画にしましたので、そちらを見て頂けるとより分かりやすいかもしれません。
少々スポンジの動かし方が早いですが、参考にしてみてください。
施工した結果、こうなりました。
スポンジ戻しだけで十分な状態になりましたので、以降でタオルで拭き取る必要もありません。
ですが、スポンジ戻しだけでは、まだピッチレスコートが残っている(スジ状に残ることはよくあります)のなら、タオルで仕上げ拭きをしておきましょう。
「拭く」ではなく「撫でる」です。
窓ガラスに付いたピッチレスコートはどうする?
ピッチレスコートを塗った時にガラスやフチのゴムにも付いてしまいましたが、これくらいならタオルで拭き取れば問題ありません。
そして、ガラスについては、ピッチレスコートの成分が油膜のようになって残ることがあるので、その部分を窓ガラスコートで施工します。
夜や雨の日は見にくくなりますので、キレイに拭き取れたとしても、窓ガラスコートで処置しておきましょう。
もし窓ガラスコートを持っていなければ、ピッチレスコート施工時にガラスに付かないように注意してください。
それが終われば仕上げ完了です。
これは、1週間ほど置いてから再度ピッチレスコートを使えば、また少し目立たなくなる可能性もあるので、試してみてください。
キズが深い場合は、残念ながらそれ以上目立たなくさせることは難しいですが、元の白っぽく見える状態よりはいいハズです。
今回の施工方法を簡単にまとめる
ピッチレスコートの基本を徹底的に使う。です。
- ピッチレスコートをスポンジに付ける
- 縦横円を描きながら擦る
- 最後にスポンジ戻しをしたら、タオルで拭き取る
特殊な技や高度な技は使っていませんが、ピラーの素材が柔らかいので、しっかりスポンジを作って、ちょっとしたコツ(押さえる力加減やスポンジの動かし方)をつかんで、慣れてからチャレンジすれば、同じようにできるはずです。
ただし、1回使えば何年も長持ちするワケではありません。
キズを埋めて表面を覆っていたピッチレスコートも、雨にあたったり洗車をするたびに徐々に痩せていきますので、キズも少しずつ目立ってきます。
キズを削って平滑にしているわけでありませんからね。
だから、キズが浮き上がってこないように、定期的にお手入れしましょう。
あらためて…今回使ったのは「ピッチレスコート」
直ぐに使い始められるスポンジ等が付属します。
- スポンジ(大:1個 小:1個)
- 竹串(1本)
ピッチレスコートはピラーやウッドパネルなどの柔らかいキズの入りやすい素材にも使えます。
ですが、何度も言いますが、いきなり新しいスポンジで塗ってはダメ。
しっかりスポンジを作って、力加減を練習してから使いましょう。