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ピッチレスコートは、よくあるワックスとは使い方が少々違います。
特に、スポンジの扱い方が違うというか変わっているというか、そんな感じです。
スポンジへの付け方からして変わってます。
ですから、ピッチレスコートを初めて使う時のスポンジのおろし方や、特有の「スポンジ戻し」をしっかり説明していきますよ。
とまぁ、使いはじめるまでが面倒くさそうに見えますが、そんなことは全然ない(と思う)のですぐに覚えてしまいましょう!
ピッチレスコートをスポンジに付ける方法
「スポンジに数滴垂らして」のような付け方が一般的だと思いますが、ピッチレスコートの場合はちょいと違います。
一見変わってるのですが「付け過ぎる心配がない」案外考えられた方法なんですよね。
ではスポンジにピッチレスコートを付けてみましょう。
ピッチレスコートは成分が分離することがある(長期間放置すると必ず分離します)ので、 付ける前に容器をよく振って中身を混ぜておきます。
続いてフタを開けますが、ここまでは普通です。
特殊なのはここからです。
これが正しいやり方
開けた容器の口にスポンジをしっかり当てます。
強く押さえつける必要はありませんが、隙間なくピシっと当てましょうね。
隙間からピッチレスコートが飛び散って大変なことになりますので…
しっかり当てた状態で、上下に1回だけ振ります。
これでスポンジに容器の口の面積分のピッチレスコートが付きます。
これが付け方の基本です。
これはマズイやり方
注ぐように付けると、必ずと言っていいほど付け過ぎになるのです。
施工し難くなるばかりか、塗りムラや拭きムラの原因になるので、良いことありません。
それに、使い過ぎてすぐに無くなってしまうので、もったいないことになります。
適量で施工するようにしましょう。
新品スポンジにピッチレスコートを馴染ませるという儀式が必要
新しいスポンジは、ピッチレスコートが馴染んでないので非常に使いにくいのです。
スポンジの角が立っているので仕上げている最中に引っかかります。
普通に売ってるワックス(ピッチレスコートも普通に売ってますけど)でも、初めて使う時、スポンジが引っかかったりしません?
大昔ですが、市販のワックスを使う時も引っかかった記憶があります。
それに固くて施工面に力が均等にかからないし感覚も分かりにくい。
ピッチレスコートがスポンジにしっかり付いていれば傷が入る心配はまずありませんが、力加減によっては、傷の原因になることがあるんですね。
ですから、まず新品スポンジを使うときに、スポンジ全体にピッチレスコートを馴染ませ少し柔らかくして使いやすくする”儀式”をします。
ピッチレスコートをスポンジに馴染ませる儀式スタート!
ピッチレスコートをスポンジに3~5箇所ほど付けます。
大きなスポンジは5箇所(サイコロの5の目のように付けます)、小さいスポンジは2箇所に付けることをオススメします。
付け方はもちろん上で説明した方法ですよ。
慣れるまでは、知らず知らずのうちに、それまでの癖というか馴染みのやり方が出てしまいますので、意識しながらやりましょう。
変な付け方しないでくださいね。
次に、ヘッドライトなど傷が入りにくい部分で、スポンジを擦ってスポンジ全面にピッチレスコートを馴染ませつつ、スポンジ表面を柔らかくします。
指先だけを使うとスポンジを部分的にしか押さえられないので、全面が柔らかくなりません。
また、爪を立てると、すぐにスポンジに穴が空きます。
ですから、指の腹全体で押すようにしてください。
シャリシャリと音がして傷が入りそうで不安があるかもしれませんので、もし不安でしたら、身近にある万が一傷が入っても大丈夫な車やバイクを使って行ってください。
車やバイク以外でもスチール製の工具箱や物置、割れる心配がない厚いガラスなど使っていただいても構いません。
ただし、チョーキングや剥がれなど表面が傷んでいるもの、エッジが鋭いものは使わないようにしてください。
スポンジがこんな状態になったりえぐれたり切れたりしますのでくれぐれも…
ナンバープレートも擦りすぎると色が落ちるので止めたほうがいいですね。
擦った結果、柔らかくなっているかチェック
今擦ったスポンジの面を見ると、スポンジ全体に馴染んだことが分かります。
まだ使っていない裏面と手触りを比べると、スポンジ表面が少し柔らかくなっていることが分かるはずです。
これでスポンジ全体にピッチレスコートが行き渡り、表面が少し柔らかくなりました。
はい、以上です。
これだけです。
残ったピッチレスコートを吸い取る「スポンジ戻し」という特殊技
上でスポンジを作った時、ヘッドライトに白っぽくピッチレスコートが残ってませんでしたか?
ただ擦り続けただけなので、恐らく残っているはずです。
こんな感じに。
一般的なワックスなら、これをタオルで拭き上げることが多いです。
ですから、ここでもタオルで拭き取りたくなるのですが、ピッチレスコートの場合はまだタオルは使いません。
では、拭き取らずにどうするのかというと、例の「スポンジ戻し」を使うのです。
初めて効く言葉なので説明しますと、
「スポンジ戻し」とは、塗った面に白く残ったピッチレスコートをスポンジに戻すこと
タオルで拭き取らず、スポンジに吸収させるのですね。
スポンジで拭いてるとも言えますが…
このスポンジ戻しに慣れると、タオルで拭かなくても綺麗に仕上がるようになります。
しかも、15分もあれば誰でもすぐに慣れます!
スポンジ戻しを実際にやってみる
ピッチレスコートを塗って白くなった箇所にスポンジをあてがってください。
このとき、スポンジが全く潰れていない状態にしてください。
次に、力をほとんど入れていない状態で、残ったピッチレスコートを擦ってみましょう。
少しずつ残っていたピッチレスコートが消えて行きませんか?
消えない時は、力の入れ過ぎかもしれないので、極力、力は抜きます。
スポンジが落ちない程度の力で押さえてみましょう。
「力をいれてないけど消えないよ!」という方は、スポンジの面を触ってみましょう。
かなりの量のピッチレスコートが染みこんでいませんか?
そんな時は、ピッチレスコートがあまり染み込んでいないスポンジの裏面を使って擦ってみましょう。
黄色くなったヘッドライトを力を入れてゴッシゴッシ擦ると、黄色い色がスポンジに付くことがありますが、表面に付いた黄色いヤツが取れてスポンジに付いたものです。
このヘッドライトも、もともと黄色みがかってましたが、だいぶキレイになりましたね。
状態によってキレイになるものとならないものがありますが、キレイになれば一石二鳥かも。
スポンジ戻しに限らず、スポンジを使うときの力加減は重要です。
この機会に、スポンジを押し付けたら?力を抜いたら?擦るスピードを変えたら?スポンジの新しい面(硬い面)を使ったら?など、色々と感触を掴みながら、たくさん練習してみることをオススメします。
いかがでしょうか。
ちょっとした特殊な使い方かと思います。
別に難しいことではないですが、知っているのと知らないのとでは仕上がりに差が出るばかりか、ピッチレスコートの使う量も変わってきます。
スポンジを作る儀式とスポンジ戻しという特殊技は、新しいスポンジを初めて使う時に必ずやってください。
2回目以降はもうやらなくて結構ですが、もし普段使っているスポンジを手にとったときに硬いと感じたら、施工する前にやった方がいいです。
ただ、ピッチレスコートを付け過ぎて乾いてしまうと、スポンジ表面が真っ白になることもありますので、付け過ぎには注意です。
また、スポンジがピッチレスコートをたっぷり含んだまま乾いてしまうと、ピッチレスコートが白い粉状になって出てくるようになり、また、スポンジ表面も硬くなりますので、とても施工しにくいスポンジになってしまいます。
スポンジ戻しは普段から頻繁に使いますので、初めて使う時に何度も練習して、しっかり覚えてしまいましょう!
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